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【2023日本福祉大学×マナトゥディ基金】オンラインスクーリング

2023年8月に日本福祉大学国際社会開発研究科の学生に向けて、オンラインマダガスカルスクーリングを実施しました。

 

今回のスタディツアーは、2022年に続き2回目の開催となりました。コロナによって、以前より自由に海外へいけなくなってしまった学生たちですが、そんな学生に、現地との関わりやその中からの学びを提供するためにスクーリング担当の教授からご連絡いただいたのがきっかけとなりました。

 

オンラインスクーリングは全4日間。初日はマダガスカルの概要をはじめ、JICAマダガスカル事業紹介、コミュニティ開発アプローチ手法の一つとしてPRRIE※(機会均等アプローチ)モデルなどを紹介しました。2日目以降は当団体のこれまでの活動やアグロフォレストリーバニラの加工・輸出入を行うCo-En Corporationの事業紹介や加工場見学、そして現地のろう学校や農村地域の住人とビデオ通話を繋いでの交流など、今年も盛りだくさんのプログラムとなりました。

最終日には、本ツアーで学んだことの振り返りをするワークショップや意見交換会を行いました。参加した学生からは、「日本にいながら、マダガスカルの各地に行った気になれるようなプログラムだった」「マナトゥディさんからは、事業について赤裸々にお話いただき、

PRRIE の良い点も課題も知ることができました。(本ツアーのプログラムに)大変満足しています。」といった声があがりました。

 

今回は、ツアーに登壇いただいた方の中から、Co-En Corporationの代表 武末さんと現地のろう学校について、ご紹介します。

 

※PRRIE:Participatory Rural Development and Rersource Management by Integrated Training for Equal Opportunityの略で、日本語では「機会均等を保証した統合型研修による参加型村落開発と資源管理」

 

◆ アグロフォレストリーバニラとCo-En Corporation

 

合同会社Co•En Corporationはマダガスカル産オーガニックバニラの加工・輸出入を行う会社です。代表 武末さんは2017年月に初めて訪れたマダガスカルでバニラ農園を見学しました。その農園はアグロフォレストリーという森のような農園で、その美しさに武末さんは感動したそうです。そして、そこで取り組みを行う協同組合との出会いもあり、バニラを通じて人と人のつなげていく合同会社Co•En Corporation立ち上げられました。

 

スタディツアーの当日、現地にいた武末さんは、バニラの加工の様子や周辺の街の様子をビデオで繋いでみせてくださいました。また、協同組合の方への質問タイムを設け、バニラの輸出先やバニラ産業の現状などについてお話しいただきました。

アグロフォレストリーバニラに携わるマダガスカルの方々と武末さん
アグロフォレストリーバニラに携わるマダガスカルの方々と武末さん
バニラの加工の様子
バニラの加工の様子

◆ ろう学校(AKAMA)

FLM(Malagasy Lutheran Church)が運営するろう学校で生徒数187 人います。1985年に、幼稚園を設立し、その後、2009年までに小学校・中学校・高等学校を設立し、受け入れられる子どもが増えました。また、 2001年には職業訓練部門が設置され、自立支援に力を入れています。2003年~2009年にかけて JOCVが派遣されていたり2006年には日本大使館の草の根無償にて別館が建設されたりと日本との関わりも強い学校です。

 

スタディツアーでは、校長のRivo ANDRIAMAMPIANINAさんが、マダガスカル国内での障がい者に対する社会事情や学校の学費、生徒・保護者の様子など話してくださいました。

◆ さいごに

 

今回のオンラインスクーリングは学生たちだけでなく、運営側のわたしたちにとっても新しい気づきや学びの場となりました。開発事業のみならず、日本から遠く離れたマダガスカルのことを日本人に知ってもらえるよう活動してまいります。